信州牛のはじまり
信州牛を創りだした仲間たち
信州の北部、奥信濃には、肉牛生産に高い意欲を持った生産農家が集まっていました。しかし、大切に肥育された肉牛も、実際には畜産業者の手を介して、都市や大きな生産地は生体で販売されることがほとんどで、信州の牛、信州が生んだ牛肉として消費者の手元に届くことはほとんどないといっても良いほどでした。
そのため、昭和37年に産地の食肉加工メーカーとして大信畜産工業株式会社が設立されると、これを中心として生産農家が集まり、それまでの生体輸送をやめ、産地加工し、パーツ販売をはじめました。
これを契機に、生産農家は研究会を作りより健康で良質な肉牛を創出する条件を求めて積極的に取り組むようになりました。
「信州牛」ブランドの誕生
良質な肉牛づくりへと進化をとげているというのに、自分たちの生産した牛に名前がない。それは、奥信濃生まれの肉牛に携わっている者すべての不満でした。そうしたことから、大信畜産工業が窓口となって、「信州牛」の名称をいれたマークを作り、商標登録しました。地元の風土で地元のものを食べて育った健康的な牛であるという意味合いから、「リンゴで育った信州牛」というフレーズがつくりだされ、やはり商標登録されました。